1. HOME
  2. 受託分析
  3. 表面観察・表面分析
  4. 走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)

走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)

セイコーフューチャークリエーションでは、走査型プローブ顕微鏡システムを用いた、微少領域の表面形状観察、電気・機械物性計測が可能です。

走査型プローブ顕微鏡の概要

走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope:SPM)とは、探針と試料表面の間に働く様々な物理的相互作用を検出し、微少領域の表面形状観察、電気・機械物性計測を行う装置です。 この物理的相互作用には、原子間力、摩擦力、静電気力などがあります。 また、大気中、真空中の様々な環境において測定ができ、導電性、絶縁性を問わず試料表面の観察が可能です。

走査型プローブ顕微鏡の概要
走査型プローブ顕微鏡の概要
走査型プローブ顕微鏡の概要
走査型プローブ顕微鏡の概要

原子間力顕微鏡(AFM) で測定できる事

弾性率測定(SIS-ACCESS、SIS-QuantiMech)

SISモードをベースとしたフォースカーブマッピング測定が可能です。SIS-ACCESSにより機械物性マッピング(弾性率像、変形像、吸着像、散逸像など)が取得でき、SIS-QuantiMech機能を用いることで、局所領域の弾性率測定及び定量解析が可能になりました。

そうめん断面の弾性率像 ※断面作製:ウルトラミクロトーム

そうめん断面の弾性率像
※断面作製:ウルトラミクロトーム

ヒストグラム解析(弾性率定量)

ヒストグラム解析(弾性率定量)

電気測定(導電性Nano/Pico Current AFM、表面電位KFM)

Nano/Pico Current AFMでは、試料にバイアス電圧を印加し、導電性探針を通して流れる電流をI/Vアンプによって計測することで電流像を得ることが出来ます。KFMでは、試料に静電界(AC+DC)を印加し、探針-試料間の静電気力を検出することで、試料表面の電位・電荷分布、接触電位差などを画像化することが出来ます。

合金のSEM反射電子像

合金のSEM反射電子像

合金のAFM電流像 ※暗色部が電流が流れにくい(抵抗高)

合金のAFM電流像
※暗色部が電流が流れにくい(抵抗高)

摩擦力測定(横振動摩擦力顕微鏡LM-FFM)

LM-FFMでは、試料を水平に振動させた際のカンチレバーのねじれ振動から摩擦力分布を画像化します。
FFMと比べて、探針の走査方向や試料凹凸の影響が小さいという利点があります。

フィルム表面テープ跡の形状像

フィルム表面テープ跡の形状像

フィルム表面テープ跡の摩擦像

フィルム表面テープ跡の摩擦像

セイコーフューチャークリエーションの
走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)測定に関する
お問い合わせはこちらから

技術課題に対して現象把握~原因推定をお客様と一緒に考え、科学的な視点で調査することにより、原因究明や対策立案をサポートします。お気軽にご相談ください。

走査型プローブ顕微鏡の特徴

環境制御測定(温度可変、電圧印加、真空)

  • 試料温度可変:-120℃~300℃
  • 試料印加電圧:最大±100V

物性測定

様々なオプションに対応

AFM、DFM、導電性(Nano/Pico Current AFM)、表面電位・静電気力(KFM、EFM)、圧電変位(PRM)、LM-FFM(横振動摩擦力)、弾性率(SIS-ACCESS・QuantiMech)など

ハイアスペクト形状・物性測定(SISモード)

  • ハイアスペクトカンチレバー及びSISモードを用いた測定
  • 試料表面の影響(大きな凹凸、吸着、静電気等)を軽減させ安定した高精度測定が可能

平滑な試料面の作製(前処理技術)

  • イオンミリング断面加工、クライオウルトラミクロトーム加工

仕様

試料サイズ 外形:25mmΦ以下
厚さ:8mm以下
測定範囲
  • 20×20μm□領域(高低差1μm以内)
    ※高分解能仕様
  • 150×150μm□領域(高低差5μm以内)
測定モード 形状:AFM、DFM、SISモード
物性:導電性(Nano/Pico Current AFM)、表⾯電位‧静電気⼒(KFM、EFM)、圧電変位(PRM)、LM-FFM(横振動摩擦⼒)、弾性率(SIS-ACCESS‧QuantiMech)など
環境制御:温度-120℃~300℃、電圧印加 最大±100V、真空

原子間力顕微鏡(AFM) の原理

原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)は、探針と試料に作用する原子間力を検出するタイプの顕微鏡です。AFM探針は片持ちバネ(カンチレバー)の先端に取り付けられていて、この探針と試料表面を微小な力で接触させ、カンチレバーのたわみ量が一定になるように探針・試料間距離(Z)をフィードバック制御しながら水平(X、Y)に走査することで、表面形状を画像化します。カンチレバー種類や検出信号を変えることにより様々な物性測定が可能となります。

SPMの概要
SPMの概要
SPMの基本構成
SPMの基本構成

原子間力顕微鏡(AFM) での測定例

目的

AFMの導電性モードを用いて、真空中の効果を確認する。

手法

環境制御型プローブ顕微鏡による、導電性(Nano/Pico Current AFM)モード

手法

測定データ

大気中による表面変化影響が見られる。

測定データ

結果

大気中での測定では表面変化の影響が認められるが、真空中の測定では吸着水の影響等も低減され、より精度の高い導電性評価が可能となっている。

目的

加熱によってレジストパターンにどのような変化が見られるか評価する。

手法

環境制御型プローブ顕微鏡による、温度可変モード

測定データ

測定データ

結果

高温(175℃)を超えるとレジスト形状に変化が起こりはじめ、高温になるほどレジストの高さは低くなり、裾幅が広がっていく様子を捉えることができた。

その他の受託分析

CONTACT

お問い合わせ

資料請求・お問い合わせは、以下お問い合わせフォームまたはお電話にてお問い合わせください。