走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope:SPM)とは、探針と試料表面の間に働く様々な物理的相互作用を検出し、微少領域の表面形状観察、電気・機械物性計測を行う装置です。 この物理的相互作用には、原子間力、摩擦力、静電気力などがあります。 また、大気中、真空中の様々な環境において測定ができ、導電性、絶縁性を問わず試料表面の観察が可能です。
SISモードをベースとしたフォースカーブマッピング測定が可能です。SIS-ACCESSにより機械物性マッピング(弾性率像、変形像、吸着像、散逸像など)が取得でき、SIS-QuantiMech機能を用いることで、局所領域の弾性率測定及び定量解析が可能になりました。
Nano/Pico Current AFMでは、試料にバイアス電圧を印加し、導電性探針を通して流れる電流をI/Vアンプによって計測することで電流像を得ることが出来ます。KFMでは、試料に静電界(AC+DC)を印加し、探針-試料間の静電気力を検出することで、試料表面の電位・電荷分布、接触電位差などを画像化することが出来ます。
LM-FFMでは、試料を水平に振動させた際のカンチレバーのねじれ振動から摩擦力分布を画像化します。
FFMと比べて、探針の走査方向や試料凹凸の影響が小さいという利点があります。
技術課題に対して現象把握~原因推定をお客様と一緒に考え、科学的な視点で調査することにより、原因究明や対策立案をサポートします。お気軽にご相談ください。
様々なオプションに対応
AFM、DFM、導電性(Nano/Pico Current AFM)、表面電位・静電気力(KFM、EFM)、圧電変位(PRM)、LM-FFM(横振動摩擦力)、弾性率(SIS-ACCESS・QuantiMech)など
試料サイズ | 外形:25mmΦ以下 厚さ:8mm以下 |
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測定範囲 |
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測定モード | 形状:AFM、DFM、SISモード 物性:導電性(Nano/Pico Current AFM)、表⾯電位‧静電気⼒(KFM、EFM)、圧電変位(PRM)、LM-FFM(横振動摩擦⼒)、弾性率(SIS-ACCESS‧QuantiMech)など 環境制御:温度-120℃~300℃、電圧印加 最大±100V、真空 |
原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)は、探針と試料に作用する原子間力を検出するタイプの顕微鏡です。AFM探針は片持ちバネ(カンチレバー)の先端に取り付けられていて、この探針と試料表面を微小な力で接触させ、カンチレバーのたわみ量が一定になるように探針・試料間距離(Z)をフィードバック制御しながら水平(X、Y)に走査することで、表面形状を画像化します。カンチレバー種類や検出信号を変えることにより様々な物性測定が可能となります。
AFMの導電性モードを用いて、真空中の効果を確認する。
環境制御型プローブ顕微鏡による、導電性(Nano/Pico Current AFM)モード
大気中による表面変化影響が見られる。
大気中での測定では表面変化の影響が認められるが、真空中の測定では吸着水の影響等も低減され、より精度の高い導電性評価が可能となっている。
加熱によってレジストパターンにどのような変化が見られるか評価する。
環境制御型プローブ顕微鏡による、温度可変モード
高温(175℃)を超えるとレジスト形状に変化が起こりはじめ、高温になるほどレジストの高さは低くなり、裾幅が広がっていく様子を捉えることができた。